マサキの部屋

特撮・ドラマ・映画その他もろもろについて語ります

最強武器に秘められた悲しき物語PART2!!特捜ロボ ジャンパーソン 第37話「正義vs愛」について

第37話「正義vs愛」

1993年10月10日放送 脚本:酒井直行、扇澤延男 監督:小西通雄

帯刀はジャンパーソンを倒すために、自らの傘下・帯刀海底開発(株)の作業用ロボット・サイレントを利用することを画策。サイレントには恋人のロボット・ジェルソミーナがおり、ビルゴルディはジェルソミーナを抹殺し、その罪をジャンパーソンに着せた。恋人を失ったサイレントは、激しい憎悪をジャンパーソンに向けていた・・・。

正義vs愛

正義vs愛

  • 小峰裕一
Amazon

悲劇のロボット・サイレント

今回の脚本は酒井直行氏と扇澤延男氏の連名。なかなか濃いお二人である。そして今回はジックキャノンに続き、ガンギブソンの最強武器スピンドルキャノンが登場する。ジックキャノンの登場は第34話「激闘にさよなら」で、新兵器登場回ながら重いエピソードであったが、今回もそれと同じく非常に重いエピソードである。

冒頭、久しぶりに帯刀コンツェルンで会議が行われており、帯刀は突如、自らの傘下・帯刀海底開発(株)のプロジェクトを打ち切った。それは、これまで裏の顔のみで勝負してきたが、これからはジャンパーソンを倒すために表の力を利用するという帯刀の一環であった。帯刀は対ジャンパーソンために、海底開発の作業用ロボット・サイレントを自らの戦力に引き込むことを画策する。

サイレントは海底での作業のため、水圧に耐える頑強なボディとなっていて、右手のパワーハンドは岩石を砕くことができるという、戦闘用としても期待できるロボットであった。そんなサイレントにはパートナーのロボット・ジェルソミーナがいた。

帯刀はビルゴルディとなり、サイレントの目の前で遠くからジェルソミーナをゴールドデジックで破壊。ビルゴルディのシルエットはジャンパーソンそのものであり、ジャンパーソンにその罪を着せて、サイレントを復讐へと駆り立てたのだ。

そしてサイレントとジャンパーソン・ガンギブソンの戦いが始まる。サイレントはジャンパーソンのジャンデジック、ジャンバルカン、ガンギブソンのガンボルバー、フォーミングブリットを受けてもビクともしない。さらにはジックキャノンもなんとか耐える。頑強すぎるボディだ。

だが油断したジャンパーソンはサイレントのパワーハンドによってジックキャノンが破壊される。それによってアールジーコは数日間の修理を要することになり、ジャンパーソンは最強武器を使えなくなってしまった。サイレントもジックキャノンを耐えたもののダメージを負っており、一時退却する。

キャロルとジェルソミーナ

ジャンパーソン達はサイレントについて調べる。そして、サイレントの境遇を知ったガンギブソンはサイレントの気持ちを容易に理解できた。そう、ジェルソミーナはガンギブソンにとってのキャロルと同じであったからだ。

さらにサイレントを開発した真田博士によると、サイレントは海底作業用のロボットのため、水圧にも耐えられるよう人工知能は密閉されている。その構造上、サイレントの人工知能を取り出したりすることは不可能であった。つまり、暴走するサイレントを止める術は破壊しか残されていなかった。それを聞いたガンギブソンは、もう一人の自分ともいうべきサイレントの残酷な現実に対して憤る。

ガンギブソン「サイレントの人生ってのは、一体なんなんだ!かけがえのねぇ恋人をぶち殺されて、罠に嵌められて、暴走させられてよ!挙げ句の果ては、破壊されるしか道はねぇなんて!んなひでぇ人生はどこにあんだよ!!あっていいのかよ!!」

しかし、サイレントはニュースを見てジャンパーソンが正義のロボットであることを知り、その復讐に疑念が生まれ始めたが、帯刀は復讐心をさらに焚き付けて、サイレントを完全に復讐マシンへと変えてしまう。

一方、ジャンパーソンは最強武器を失ってしまったが、かおるはその代わりとなるジックキャノンの試作品スピンドルキャノンを持ち出してくる。ジックキャノンが使えない今、唯一の望みはスピンドルキャノンだった。

再びその姿を現したサイレントを倒すために、ジャンパーソンはスピンドルキャノンを持ち、ダークジェイカーに乗ってくるが、ガンギブソンは愛車のバイクGGスレイヤーを横付けする。

ガンギブソン「俺に一度だけ、チャンスをくれ!ヤツを説得する!」

ジャンパーソン「説得?出来るのか?ヤツの人工知能はすでに制御不能になってるんだぞ!」

(食い気味に)ガンギブソン人工知能じゃねぇ、俺は(胸に手を置いて)"ここ"に訴えるんだ!!」

ガンギブソンの必死さがとても切ない。とても、胸が熱くなるセリフだけに尚更だ。

ジックキャノンの試作品スピンドルキャノンはジャンパーソン用の武器であるのだが、最終的にはガンギブソンに受け継がれることになる。まぁ、これは余談だが、スピンドルキャノンはグレーを基調としたデザインなので完全にガンギブソンに向けたものとなっている。

今回はガンギブソンの最強武器登場回だが、帯刀のやり口はジャンパーソンに濡れ衣を着せるという、第34話「激闘にさよなら」と同様であり、結末も同じく悲劇的である。今回はまさしく、ガンギブソン版「激闘にさよなら」と言えよう。

魔王となった帯刀はその極悪っぷりに拍車がかかっている。自分がそうさせておきながら、わざとらしくサイレントに復讐へと焚き付けるシーンは本当に腹立たしい(笑)

そして、サイレントはその見た目の通り、どこかヒーローっぽいデザインだが、それは「特警ウインスペスター」のウォルターのスーツを流用しているからである。色を変え、パーツも足しているが原型は留めているので、間接的には先輩のヒーロー・ウォルターとジャンパーソン、ガンギブソンの戦いとなってしまう。それはいかがなものか?(笑)。

また、今回のプロットは「ジャンパーソン」と同じメタルシリーズの「重甲ビーファイター」の第23話「怪人に花束を・・・」と同様の、"説得できそうで説得できず、最終的には・・・"である。しかも、相手の心情に最も寄り添えるものが、最終的にそうせざるを得ないというラストを迎える点でも同じであり、見てて辛いものがある。

ラスト、スピンドルキャノンを背負ったガンギブソンの後姿はまさに全てを物語っていた。

ゲスト

サイレントの声・・・石丸 純

ジェルソミーナの声・・・長沢美樹

真田博士・・・町田幸夫

 

【関連記事】