マサキの部屋

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最強武器に秘められた悲しき物語!!特捜ロボ ジャンパーソン第34話「激闘にさよなら」について

第34話「激闘にさよなら」

1993年9月19日 脚本:宮下隼一、井上一弘 監督:蓑輪雅夫

宇宙から地球に未確認飛行物体が落下。その直後、謎の少年リオが現れる。そんなリオには銃を思い通りに実体化させる能力があったが、記憶力喪失となっていた。帯刀はリオに、ジャンパーソンによって両親を殺されたというニセを記憶を植え付けて、その憎悪をジャンパーソンに向けさせようとしていた。

激闘にさよなら

激闘にさよなら

  • 発売日: 2017/01/20
  • メディア: Prime Video
 

最強武器・ジックキャノン!

今回はついにジャンパーソンの最強武器が登場する。アールジーコがバスターモードとなり、ジャンパーソンの愛銃・ジャンデジックと合体することで、最強武器・ジックキャノンとなる。ジックキャノンの登場により、ジャンパーソンの戦力は大幅に強化された。その一方、ビルゴルディとなった帯刀は目的のためなら手段を選ばぬ悪の権化に変貌を遂げていく。そう、利用できるものはなんでも利用するのであった。

リオとジックキャノン

今回のゲストキャラクターは謎の少年リオ。ジャンパーソンがサーチした際には、人間でもロボットでもなく、正体不明という分析される。リオは頭に描いた銃を実体化させる超能力を持っているが、記憶喪失となっていた。だが偶然、帯刀と出会ってしまったことにより、さらなる悲劇が訪れる。帯刀はリオが記憶喪失であることを利用し、ジャンパーソンによって両親を殺されたというニセの記憶を植え付けて、強引に自らの戦力に引き込んだ。ビルゴルディ=帯刀は相手の素性が分からなくとも利用するのだ。

しかし、リオには「戦場に帰れ」という謎の声が過ぎる。リオは地球人ではなかったのだ。リオは少年の姿=人間に擬態していたが、地球の環境に適応しきれず、衰弱し、徐々に記憶を取り戻しつつあった。そう、墜落した未確認飛行物体はリオが乗っていた宇宙船であり、リオは故郷の星を捨てて地球に不時着したのだった。リオの故郷の星は戦争に明け暮れており、自らもその超能力を買われて戦士として戦っていたが、その戦いによって両親が巻き添いとなり、平和を求めて地球に逃れてきたのだった。

リオ「やっぱり、ここも同じだった。争いのない世界なんて、きっとどこにもないんだ。どこにも・・・。」

ジャンパーソン「そんなことはない!いや・・・、あるものか!俺が、俺たちが必ず、平和な世界を作ってみせる!必ず!」

最強武器ジックキャノン登場回ながら、なかなかハードな内容である。ゲストキャラクターのリオは争いに嫌気が差して平和を求めて地球にやってきたのだが、結局は地球でも争いが行われていた。それはつまり、戦いは地球だけでなく、宇宙のとある星でも行われているということである。こういったさりげない、スケールのデカイ世界観は「特捜エクシードラフト」、「ブルースワット」、「重甲ビーファイター」などのメインライターを担当した宮下隼一氏ならではなのかもしれない。

また、ジャンパーソンを誘き出すために、帯刀は運搬中の警視庁の警官ロボットをリオに襲わせるのだが、ここでもさりげなく本来のテーマともいうべき、ロボットと人間が共存している描写されている。そもそも、ジャンパーソンは警視庁が生み出したロボットである。

ラストでジャンパーソンは自らの境遇をリオにダブらせた。「ジャンパーソン」は要所要所で、ジャンパーソンの呪われた過去、MX-A1を回想する。ある意味、MX-A1は人間の身勝手さも同時に描写されており、失敗とみなされたMX-A1は廃棄されてしまう。人間とロボットとの共存は、あくまで人間にとって都合の良い形ではある。そんなMX-A1はかおるによって蘇生され、今ではジャンパーソンとして活躍しているが、その存在は警視庁公認ではなく、あくまで黙認である。

そしてリオを通して、戦いを終わらせる=決着をつけることを決意するジャンパーソン。だからこそ、今回のタイトルの「激闘にさよなら」なのであろう。しかし、ビルゴルディはジャンパーソンへの憎悪を深め、新たな悲劇を生もうとしていたのだ。

 

ゲスト

リオ・・・池田貴尉