今回は放送日に注目!!
第7話「ボクは女の子?」
1993年3月14日 脚本:鷲山京子 監督:石田秀範
かなり個性的な怪盗・坂倉
少年ミツルは街中で偶然、少女ユリカとぶつかる。それからミツルは自分がユリカになって、砂糖を塩にすり替えたり、財布を盗んだりするという不思議な夢を見るようなっていた。一方、天才・帯刀は怪盗・坂倉を雇い、展示会で旧ロシア王朝の宝石「雪の女王」を盗むことを計画。その関係者であったユリカは、坂倉に脳波を操られており、夢という形で雪の女王を盗むシミュレーションが行われていた。そしてミツルは偶然にもその夢を受信してしまっていたのだった・・・。
今回は「君の名は。」的なエピソードである。
そして、今回の放送日は3月14日=ホワイトデー。ホワイトデーにふさわしいエピソードだ。
番組初期はジャンパーソンの素性を明かさないため、今回のジャンパーソンの出番は少ない。だが、それが後に効いてくる。その代わりにゲストキャラクター・ミツルが話の中心となっている。
そのミツルの風貌は素朴という感じでかなり好感が持てる。また、ミツルには同学年と思われるヨシキとリッコという友達がおり、ミツルと共に活躍。
そんな素朴なミツルに対し、ゲストヒロイン・篠原ユリカ(ユリカのみ名字が存在)は裕福な家庭の娘で、憧れのマドンナという感じ。
ミツルはユリカと出会った瞬間、一目惚れしたようだ。
それから、ミツルは自分がユリカになっているという不思議な夢を見るようになる。
そしてユリカの曽祖母は旧ロシア王朝のピアニストであり、ユリカは展示会で旧ロシア王朝の宝石「雪の女王」をお披露目する役割であった。
ユリカを利用して雪の女王を盗もうとする怪盗・坂倉は非常に個性的な悪役で、昔のバットマンに出てきそうな風貌である。また、坂倉の手下も昔のギャング風だったりする。
そんな坂倉を演じたのは赤星昇一郎さん。かなり濃いキャラクターである。しかも、劇中にてスキンヘッドに近い坊主になのに育毛剤を頭皮にパンパン、振っているのが印象的。
なぜ、坂倉がユリカを操っていたのかというと、3ヶ月前にユリカが病気で入院した際、本人の知らぬ間にマインドコントローラーを仕掛けていたのだ。
そして雪の女王の展示会でユリカに偽物と本物をすり替えさせるために、そのシミュレーションをユリカの脳波に送り続けるという、かなり準備をした計画だった。
ミツルがユリカの夢を見続けたのは、偶然にもミツルの脳波がユリカと同じであり、夢という形で受信していたのだった。
ついにミツルはユリカが雪の女王を盗むことを察知。このままではユリカが逮捕されたしまう!!それを阻止しようと会場に向かうミツル。健気である。
また、ミツルを冷やかしながらも何かと協力してくれるヨシキとリッコが素晴らしい。
だが、秘密を知ってしまったミツル達とユリカは坂倉に始末されそうになる。
絶体絶命のピンチ!!
そんな時、紫の狼ことジャンパーソンがJPカードを投げつけ、満を持して登場!!カッコいい!!
坂倉達とジャンパーソンの戦闘中、攻撃に巻き込まれた時には、何かとユリカを庇うミツル。いや、ミツルもカッコいいぞ!!
子供を守るヒーロー、ジャンパーソン。特撮番組=子供番組を字で行くヒーローである。
そしてラスト、ミツル達とユリカに敬礼をするジャンパーソン。その姿に痺れる!!
こういう話って個人的に大好き。少年と少女のロマンスと、かっこいいヒーローが両立する世界観。
大人になった今見ると心が洗われる。
ユリカに気があるくせに、冷やかされるとムキになるミツルが可愛いらしい。大人だったら、ムキなるよりも照れるくらいで、まんざらでもなかったりする。でもその年頃はなぜか、自分の好意を周りに否定したくなるのである。
また、好きな娘を守るために必死になるミツルの真っ直ぐさを見ると、忘れたはずのピュアな心が一瞬、蘇るような気がする。ミツルも立派なヒーローだ。
今回、ホントにホワイトデーにぴったりなエピソードでしょ?
大人になるとピュアな心なんて脆いものだが、時にはこういうエピソードに想いを馳せて、ピュアさを充電したいものだ。
ゲスト