今回は刑事ドラマ「はみだし刑事情熱系」について語りたい。当ブログ2年目にしてやっと、「特捜最前線」以外の刑事ドラマを語ることなった。
「はみだし刑事情熱系」(テレビ朝日・東映)はPART1〜8(1996〜2004)まで放送。「特捜最前線」の放送枠は木曜9時枠であったが、その後の番組で水曜9時に移動。「はみだし刑事」はその水曜9時枠なので、「特捜最前線」の流れを受け継いでいる。
主人公は警視庁広域捜査隊に所属する高見兵吾(演:柴田恭兵さん)。そして広域捜査隊の新課長に兵吾の元妻・根岸玲子(演:風吹ジュンさん)が就任。
自分の上司となった玲子と微妙な関係の中、兵吾は事件解決ためならば命令無視も辞さず、咎められつつも、上司と部下としての絆を深めていく。
それと同時に玲子に引き取られた娘・みゆき(演:前田愛さん)と11年ぶりに思いかけず再会する。
歳頃のみゆきを察して、自らが別れた父親だとは打ち明けられない兵吾は、"親友"として接していく。
命令無視を辞さない兵吾はとにかく熱い。事件解決のためならば独断専行も辞さないので「はみだし刑事情熱系」なのである。
面白いことに「はみだし刑事」の放送直後、フジテレビでは「踊る大捜査線」が放送開始。両作品はお台場(東京臨海副都心)を舞台としてしているため、両作品を見比べると番組(局?)のカラーの違いから、同じ舞台でも全くイメージが異なって見えるから面白い。
あらすじ
第2話「副都心 爆破3秒前!」
1996年10月23日放送 脚本:尾西兼一 監督:一倉治雄
爆破事件が発生し、その後広域捜査隊に高見兵吾名指しでの爆破予告の電話が入る。兵吾には身に覚えがなかったが、デパートの駐車場で爆破事件が発生。さらにはお台場での爆破を予告をしてきた。お台場のどこかに仕掛けられた爆弾を捜索する広域捜査隊であったが・・・。
冒頭、兵吾は雑居ビル爆破に遭遇。その野次馬にいかにも怪しい男・田村(演:斉藤洋介さん)がいる。
演出上、犯人が最後に分かるのではなく、途中で捕まる。そう、この爆破犯人こそ田村なのだ。
その後、田村はお台場で時限爆弾を爆発することを電話で予告。
お台場駅で田村を見たという証言から、広域捜査隊は田村を見つけ、逮捕する。
兵吾の説得によって改心した田村は、爆破を仕掛けた場所を素直に話す。だがその場所から爆弾は消えていた。
田村曰く、時限爆弾は紙袋に入れていたのだという。
兵吾はピンと来た。
聞き込みの途中、田村を見かけたと証言した少女(演:浅丘麻矢さん)が紙袋を持ち歩いていた。
広域捜査隊はその少女を発見。少女は紙袋の中身を知っており、自殺するつもりだったのだ。
兵吾は爆破を阻止するために熱い説得をはじめた!!
そう、熱い説得こそ、「はみだし刑事」の真骨頂である。この回を見て、私は「はみだし刑事」にどハマりすることになった。
「はみだし刑事PART2」DVDの冊子のプロデューサー・目黒正之氏へのインタビューによると、番組の真骨頂の説得のシーンは第2話から始まったという。また、説得シーンが番組の恒例になっていった理由も語られている。
(略)
「台本には勿論セリフは書かれてあったのですが、半分くらいは柴田さんがご自分のアイディアでセリフを追加したんです。「本でも音楽でもいい。夢中になれるものがあったら素敵じゃないか。なのにまだ巡りあわないまま死ぬなんて・・・」という。これがとても感動的なシーンになっていたので恒例になりました。
「はみだし刑事」は私が幼少期の頃に放送されいた。当時の記憶としてはなんとなくしか覚えていなかったが、今となってはDVDで再び見ることが出来る。そうすると、懐かしくもあり、どこか新鮮という新たな視点で見ることができる。
だから今回、DVDでこの回の説得のシーンを見た時、リアルガチで泣いた。本当に感動した。
現在、リピートでほぼ毎日、「はみだし刑事」を見ているのは言うまでもない。
キャスト
高見兵吾・・・柴田恭兵
西崎駿一・・・風間トオル
杉浦克也・・・平泉成
麻生たまき・・・黒谷友香
工藤丈彦・・・志村東吾
行沢正美(オペレーター)・・・加藤麻里
根岸みゆき・・・前田愛
徳丸謙二郎(本部長)・・・愛川欽也
松尾菊枝(庶務課)・・・樹木希林
根岸玲子・・・風吹ジュン
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