マサキの部屋

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映画「激突!」について

今回は久しぶりに映画を語りたい。そして今回語る映画はスティーヴン・スピルバーグ氏監督作品「激突!(DUEL)」(71年)だ。

激突!スペシャル・エディション [DVD]

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  • 発売日: 2012/04/13
  • メディア: DVD
 

主演はデニス・ウィーバー氏(主人公デイビット役)。

元々テレビ映画として制作されたが、73年に日本で劇場公開され、本作はリチャード・マチスン氏の短編小説(本作の脚本も担当)が原作である。

あらすじ

平凡なセールスマン、デイビッドはハイウェイ走行中に、大型トラックに出会す。デイビッドはそのトラックを追い越した途端、執拗に付け回され、妨害・危険行為を受ける。さらにはトラックを振り切ったりしても、先回りして待ち構えているという、デイビットに対して異常な執念を見せつけ、次第にその行為もエスカレートしていく・・・。

 

本作は短編小説を原作としているためか、主要人物は主人公のデイビットのみで、物語の視点も常にデイビットである。

そして敵役のトラックの運転手の顔は画面にハッキリとは映らない。映るのは腕か足元である(原作には運転手の顔についての描写が存在)。

デイビットをつけ狙う大型トラックの車体は薄汚れているのと、運転手の存在が謎に包まれているため、非常に不気味である。また、デイビットをつけ狙う目的も一切、明かされることはないが原作ではその目的が明かされており、そのトラック運転手は殺人鬼らしい。

後に、ジョーズを監督するスピルバーグ氏だけあって、本編をずっと見ていくと、鉄の塊であるはずの大型トラックがまるで生き物のように思えてくる。劇中では超常現象的なことは一切、起きてはいないが、主人公が得体の知れない物につけまわされるという恐怖は、ホラー映画に匹敵する。

そして本作の評価によってスピルバーグ氏の名が知れ渡ることとなった。

 

本作は、ただ真っ直ぐなハイウェイでデイビットの運転するオレンジ色の車と大型トラックのカーチェイスが中心である。ただ真っ直ぐなハイウェイでカーチェイス・・・。どこか映画「マッドマックス」を想起する。

また、本作はカート・ラッセル氏主演の映画「ブレーキ・ダウン」に影響を与えたとされ、「ブレーキ・ダウン」は90年代の「激突!」と評されている。

余談だが、幼稚園の頃の私は、「マッドマックス2」を見たことがある。そのくらいの歳頃の男の子は特に、"車"が大好きだ。そして「マッドマックス2」視聴後に、「ブレーキ・ダウン!」を見たことがあった。トミカで遊ぶのも楽しいが、実際の車、特に日本でお目にかかることは無い、外車や大型トラックが画面に大暴れするだけでワクワクしたものだ。マッドマックスシリーズは教育上、小さい子にはおすすめできないが笑。まぁ、俺にもそんな時があったな・・・。あー、懐かしい。

その後、何度もトラックにつけまわされるデイビットだったが猛スピードで逃げたため、制御不能となり、木製の柵に激突し、トラックはそのまま去って行った。幸い、ムチウチで済み、デイビットはカフェで休憩を取る。

だが、駐車場には例のトラックが止まっていた。

そして自分を追っかけたトラックの運転手の足元に非常よく似た、数人の男達が座っている(ワザとらしいのが憎い笑)。このサスペンス描写が秀逸である。本作はカーアクションというより、サスペンスが主軸である。

デイビットがその男達の一人を、"あのトラック運転手"だと仮定し、自分がなぜ、狙われたのかをアレコレと頭の中で考えた挙句、自分の都合の良い方向へ解釈する。その心理描写が非常にリアル。そして、一人の男をトラックの運転手と決めつけて食ってかかるが、逆に返り討ち合ってしまう。

デイビットを返り討ちにした男が別のトラックに乗って去っていた後に、あのトラックが動き出す。そもそも店にはいなかったのだ。

 

個人的に好きなシーン

トラックに追われながら、デイビットはガソリンスタンドにたどり着く。トラックはデイビットに合わせて、ガソリンスタンドの先の脇道で待ち構えている。

そのガソリンスタンドは爬虫類などを飼うペット好きなおばちゃんが経営していて、デイビットは警察に連絡するために電話ボックスに入る(有名だが、電話ボックスのガラスのドアに監督のスピルバーグ氏と思われる人物が映りこんでいる)。デイビットが警察に連絡しようとしていることを察知したトラックは、デイビットのいる電話ボックスに向かって発進してくる。間一髪で流れたデイビットだったが、おばちゃんのペットのガラスの檻はめちゃくちゃになってしまい、大切なペット達が逃げ出してしまう。おばちゃんがパニックに陥っている最中、デイビットはおばちゃんの蛇に噛まれそうになったり、タランチュラが足にまとわりつく。災難続きである。

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そして、ペットの犬とあのトラックが同じ動きをしていて、なぜかそこが好きだったする。なんか、ほっこりする。

 

監督スピルバーグ氏は本作に「機械へのの批判」を込めたという。しかも、スピルバーグ氏は当時、25歳だそうだ。人生は20代で決まるというが、若干25歳にして後の人生の方向を決めてしまう人はそうそういまい。

しかし、現代は20代という若き世代が、テレビやネットなどで結果を出している。才能と若さ・・・。そういったものをこの映画を通して改めて考えさせられる。