マサキの部屋

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レインボーマン 第22話 「一億人を救え!!」について

今回は前回に続き、レインボーマンの主人公ヤマトタケシを象徴するエピソード、第22話「一億人を救え!!」について語りたい。

「一億人を救え!!」

壮大なサブタイトルである。だがタイトルに恥じず、一億人を救うために奮闘するタケシが描かれた素晴らしい回だ。

まず、「一億人を救え!!」を語る前に説明して置かなければならないのはレインボーマンは一話完結ではなく、1クールで物語が完結する連続ものであり、全52話4クールのレインボーマンは四つのシリーズに分けられる。

・第1〜13話 キャッツアイ作戦編

・第14〜26話 M作戦編

・第27〜39話 モグラート編

・第40〜52話 サイボーグ軍団編

第22話「一億人を救え!!」はM作戦編で、レインボーマンの中でM作戦編は非常に盛り上がったシリーズだった。

そもそもM作戦とは死ね死ね団による日本経済混乱作戦のことである。

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その方法は秘密工場で大量生産したニセ札を宗教団体御多福会の各支部の信者にお守りとして配布し、日本全土に流通させていく。そのニセ札によって日本経済は大混乱、貨幣の信用は落ち物価は跳ね上がった。

・きゅうり 1本 500円

・にら 1束 500円

・パン 2つで1000円 

レインボーマン ダイヤモンド☆アイ コンドールマン大全 70's川内康範ヒーローの世界」(岩佐陽一編) より抜粋

これが劇中での物価の上がりようである。死ね死ね団の陰謀が着実に日本人の生活に影響を及ぼしていることが具体的に描かれていく。また、M作戦と並行しレインボーマン暗殺の7人の殺人プロフェッショナルが登場。2クール目でやっとレインボーマンと怪人の対決が描かれた。この7人の殺人プロフェッショナルの造形は基本的に市販のマスクの改造や全身タイツで、チープという見方もあるが、逆にそれが個性的である。特に大月ウルフ氏演じる殺人プロフェッショナル電気人間エルバンダは一際目立っている。なんとマザコンで、それに輪をかけた大月ウルフ氏のいつもの妙なセリフ回し。エルバンダに関しては造形ではなく、キャラクターだけで怪人として成立している。

さらには行方不明のタケシの父・ヤマト一郎の手がかりを探すストーリーも描かれる。M作戦編はレインボーマンのシリーズ中でターニングポイントと言える存在だ。

第22話 「一億人を救え!!」

脚本 伊東恒久 監督 砂原博泰

あらすじ

M作戦の重要な拠点は破壊されたが、以前経済混乱はとどまることを知らず、日本人の生活苦はピークに達し、暴動や一家心中など悲惨な出来事が相次ぐ。タケシはこの状況を打開するために食糧の無償配給を政府に直訴。だが、その裏で死ね死ね団は捕らえていたヤマト一郎を切り札として日本に呼び寄せていた。

暴徒と化した老若男女が食べ物を奪い合い、生の野菜を丸かじりする衝撃的なシーンで幕を開け、警察に連行される暴徒の男が「一家心中するより捕まって臭い飯を喰う方がマシ」と吐き捨てるという、終末感漂うハードな展開。

タケシはレインボーマンに化身、意を決して首相官邸?の窓から乗り込み、大臣に食糧の無償配給を訴える。だが大臣の側近に暴徒を蔓延らせるだけと反論される。

(第20話にもレインボーマンは国会の経済混乱対策委員会に乗り込み、経済混乱は死ね死ね団の仕業だと大臣に訴えている)

それに対しての次のレインボーマンのセリフが凄い。

「みんなは暴徒なんかじゃありません!人間です。ただ食べ物がないから非常事態に訴える人がいるだけで、本当は誰もが一日も早く人間本来の心を取り戻せるよう願っているんです。どうかこれ以上、醜い争いや一家心中のような悲劇が起こらないよう、ひとりの国民としてお願いします。」

第22話 「一億人を救え!!」より

大臣に直訴することと、このセリフの内容、なかなか他の特撮番組では見ることはないだろう。レインボーマンは敵の陰謀を阻止し、解決することの難しさが丹念に描かれたからこそ、この名場面が生まれることになったのだ。

タケシの真っ直ぐな姿勢と時に見せる弱さは、ヒーローとして完全ではない、まさしく一人の人間、ひとりの国民としてのヒーローであり、混乱の中でもあくまでも人間を信じるのだ。

これぞまさしく、レインボーマン=ヤマトタケシが愛の戦士であることを象徴している。

経済混乱が起きてそれに翻弄される人間達を生々しく見せつけてきたレインボーマンレインボーマンと対等する悪の組織・死ね死ね団はその名前とテーマである意味有名だが、実力もトップクラスであり、その実績としてM作戦が挙げられることが多いと思う。また、M作戦を遂行するために死ね死ね団が宗教団体を隠れ蓑したところもなんとも恐ろしいことだろう。レインボーマンは特撮という非現実とリアリティが絶妙なバランスで同居している。その作風こそ、レインボーマンの魅力の一つである。

この回からタケシの父も登場し、M作戦編はクライマックスに向けて動き出す。

果たしてレインボーマンの思いが政府を動かすのか?

暴徒と化した日本人の行き着く先は?

興味がある人は是非、レインボーマンを見て欲しい。

 

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